「伝言ダイヤル」1

 大学を出て初めての一人暮らしを始めて間もない頃、当然のように伝言ダイヤルに夢中になっていた。ただ援助交際の相手を捜してHするなんて味気ない。H好きの女の子とふざけあいながら楽しく過ごしたかった。だから、ちょっと伝言の内容も凝ってみた。

「みられながらオナニーするのが好きです。見るのが好きな子、手伝ってくれる子、一緒にしてみたい子、友達と一緒に来てもかまわないので、連絡下さい」。

 こんなんで返事がくるのかわからなかったが、女の子に見られながらひとりHするのは、想像するだけでワクワクした。実際、セックスそのものよりも、いやらしい遊びが好きだった。本当に見ていてくれるだけでも興奮する。もしも友達も連れて来てくれる子がいたらどうしよう?女の子2,3人の前で服を脱ぐのってどんな感じだろう。想像はとまらなかった。

 いまでこそ伝言ダイヤルで女の子と会うなんて、どんな犯罪に巻き込まれるかわからないしうかうかしていられない。ましてや複数でなんて、縛られて金まきあげられて、あげくになにされるかわかったもんじゃない。まだかれこれ5、6年ほどまえだったけど、あのころの伝言ダイヤルは楽しかった。あきらかにやらせとわかる「さくら」の女の子もいたけど、大抵は純粋に楽しみを探している子が多かった。いわゆる援交なんてのももちろんあった。まだ社会問題として大きくとりあつかわれる前のはなしだ。

 もちろんHだけじゃない。遊び友達、飲み友達、ただの話し相手を探しているだけの子もいた。高校生はいたけど、中学生はいなかった。少なくとも僕ははなしたことなかった。多かったのは女子大生、OL、主婦だったかな?

 日本にいた頃、僕は全部で3人の女の子と伝言ダイヤルを通して出会った。初めて会った子は、商売だった。とわいえセックスをするわけではなかった。「SM体験してみない?」というのが彼女の宣伝文句だった。僕は一度だけ彼女と会った。それは初めてだったけど、とてもドキドキする体験だった。ふたりめの子はまだ学生だった。彼女とは何度かデートをした。おとなしいけど、カラカラとよく笑う明るい子だった。

 「アナタノめっせーじぼっくすニ、めっせーじガイッケンハイリマシタ」とコンピュータ音声が電話で告げた。僕が出会った3人目の女の子からのメッセージだった。

「興味があるのでお話ししてみたい。よかったら電話ください」という伝言といっしょに、彼女の携帯の番号が入っていた。 

続く

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