「伝言ダイヤル」3

 彼女は白いワンピースがとても良く似合っていて、年の割には落ち着いて見えた。肩にかかるほどの髪にジーンズ地のカチューシャをつけているところなんか、ちょっと今時の女の子っぽくなかったけど、もちろんダサイなんてことはちっともなくて、一昔前のアイドルを思わせるような明るささえあった。彼女も言っていたように特別に美人ではなかったけれど、角度によっては一瞬ドキッとするようなかわいい目をしていた。ワンピースの上に羽織ったカーデガン越しに見える胸の膨らみは、とくに大きすぎることはなく、やわらかくやさしい感じがした。ぽちゃりとしてみえるけど、意外に背は高そうだった。

160cmそこそこかな? 私って、背が高くみられがちなの

そういって首を傾げる彼女の髪がゆれて、ちいさな銀のピアスをつけた耳が見えた。

「高田万由子ににてるっていわれない?」

いま、産まれて初めてよ、そんなこと言われたの

 僕たちはクルマのなかでくだらない世間話をした。彼女はついさっきまで女ともだちとファミレスにいたらしい。これから伝言でしりあった人と会うことをはなしたら、友達がひとり一緒に行きたがったらしい。彼女はとりあえずは断ったらしいけど、もしよかったら今度一緒につれてきてもいいだろうかと僕に聞いた。『そのうちね』と適当にはぐらかせてしまった。友達が一緒にくるのは、それはそれで僕もドキドキなんだけど、いまは彼女のことがとても気に入ってしまったのだ。

 部屋についてからも、コーヒーをのみながらいろいろな話をした。彼女は伝言ダイヤルで人に会うのは僕でふたりめだった。最初に会った人は大学生で、裸を見せあいたいという伝言を入れていた。

その人ね、ちょっとアブナイ感じだった。何考えてるのかわからないのよね。あんまりしゃべらなかったし。部屋に行ったらさ、お菓子とか、コンビにのサンドイッチとかをテーブルの上に山ほど積み上げて、食べなよっていうのよ。私、おなかすいてないからいいって言ったんだけど、食べなよって、まだいうの。他に、全然会話ももりあがらないし、それでも約束だし、しょうがないからHしたわよ。たぶんあのひと童貞だったと思う

「どんなことしたの?」

 これはあくまで僕の偏見でしかないのだが、彼女はどう見ても伝言ダイアルで見知らぬ男と会ってHするようなタイプの女の子には見えなかったのだ。そんな彼女がそんな男といったいどんなことをしたのか、どうしても知りたかった。

いきなり、脱いでっていうの。信じられる?見せっこするだけって約束だから、いきなりさわったりなんてしないからっていうんだけどね。部屋の明かりは薄暗く落としてもらったの。恥ずかしいっていうより、すっごくイヤだった。場の雰囲気っていうの?全然楽しくないし、はやく済ませて帰りたかったわ。それで私が黙ってモタモタしてたらさ、恥ずかしい?って聞くのよ。なんだかわけのわからない男の前でいきなりひとり裸になれったって、そんなのイヤに決まってるじゃないねえ?

「とっとと帰っちゃえばよかったじゃん?」

そうなんだけどさ、ちょっと私、恐かったの。このまま怒って帰っちゃおうかって思ったんだけど、そんなことしたら、この人キレちゃうんじゃないかって。大人しい人だったけど、目が恐かった。それに、不思議と、約束さえ守れば、無茶なことする人じゃないなって感じたの

「ふ〜ん」

 僕はなんだかその男に嫉妬を感じていた。ただたんにうらやましかったのかもしれない。それでも、その男とくらべて、彼女が僕のことを気に入ってくれていたのがとても嬉しかった。

恥ずかしいって私言ったの。そしたら、それじゃそこに立ってみてって言うのよ。言われるままに彼の前に立ったの。めちゃくちゃ暑い夏真っ盛りのころで、その日は私にしては短めのスカートにTシャツだったんだけど、その人、上にあげてみてって言うの。私がだまってたら、彼が、『スカート』って一言だけ言ったの。しかたないから、自分でスカートあげたのよ、少しずつ。下着が見えてるのが自分でもわかった。そしたら、その人、顔を近付けてくるの。その後、うしろを向かされて、またスカートあげさせられたの。じっと見られてるのはわかったけど、その人、なんにもいわないでずっと黙ってるの。もう私恥ずかしくて恐くって、とりあえず言うこと聞いておこうって思ったわ。それで次は、ソファーに座ってひざを抱え込んで、そのまま足を広げろって。その人、前に座り込むと私の足の間に顔を近付けてきたの。もちろんなんにも言わないで、黙ってるの。私、なんだか感じてきちゃって、濡れてきちゃった。ホントはすっごく触って欲しかったけど、それを許したらなにされりかわからないじゃない、我慢したわよ。そのあとも、四つん這いにさせられてうしろから見られたり、仰向けに寝たままスカートあげられたり、彼はあいかわらず顔を近付けて黙って見てるだけだった

 彼女の話を聞きながら、僕はその男への嫉妬心をどんどん膨らませていた。僕もそんなことやってみたい。もっとも、黙ってみてるだけなんて絶対できないけど。

「僕だったらさわっちゃうな。がまんできない」

でも彼は触らなかったの。見てるだけ。でも、すごく興奮してるみたいだった。そのうち、もう恥ずかしくないでしょ?脱いで?って言ったの。私、スカートとTシャツ脱いで立ってたわ。彼もだまって見てた。しかたないからブラ外して、手でかくしてたんだけど、彼が手はおろしてっていうから、ゆっくりおろしたの。『下も』彼が小さな声でそういったの。私、足がガクガク震えてたと思う。ドキドキしてた。ゆっくりパンティおろして、彼の前でみせたの。彼の息づかいが荒くなっていくのがわかったわ。裸にされて、さっきみたいにソファーの上で足ひろげたり、四つん這いになったりしたの。ソファーの上でアソコも広げてみせたのよ。もうびっしょりで、なんでもいいから触ってほしかった。その人、私のアソコをみながらハアハア言ってるの。『約束だから、僕のもみせるね』って言って、一人で脱ぎ出したのよ

 僕は完全にそいつに嫉妬していた。

彼のおチンチンかわいいの。それが小さいながらもピンっと立っちゃってて、私のカラダみながら自分でさわりはじめたわ。もう我慢できなかったのか、すぐにイッちゃったみたい。私はどうなるの?って聞いたんだけど、その人なんのことだかわからないって顔してるだけで、なんにも言ってくれないし。もう私もがまんの限界だったから、ひとりで触りはじめたの。彼の前で、アソコ広げたまましちゃったの。彼、すっごくビックリしたみたいだったけど、私のことみながらまた自分でもはじめたの

「結局、ふたりでオナニーの見せっこしたんだ?」

うん、そう。でもね、家に帰ってからもカラダがほてって、すっごい欲求不満だった

「それでまた伝言ダイヤルのメッセージをさがしてたんだ?」

 僕は意地悪くそう聞いた。

そういうわけじゃないけど、もうずいぶん昔のはなしだしさ。私、見られる快感って、そのとき初めて知ったの。じっと見られるのって、すっごい興奮するのよね。だから伝言ダイヤルであなたのメッセージ聞いた時、男の人でもそういう人いるんだって思ったわ。結局、私は見る方のが好きだしね

「タバコすっていいかな?」

どうぞ

 昔の話とはいっても、さすがに彼女も恥ずかしくなったらしく、しばらく二人とも黙っていた。そのうちどちらからともなく口を開き、こんどお互いの友達も一緒に、どっかに遊びにいこうとか、私たち、結構仲良しになれそうねだとか、そんな話をしていた。

ねえ?約束忘れないでよ?ちゃんと見せてもらわないと、私、そのために今日、ここまできたんだから

 もう12時をまわった頃、彼女がそういった。

続く

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