はだかになるのが好き。夜中にひとり部屋の中で、こっそり明かりをつける。みんな寝静まって私だけ。ベットの中でパジャマを脱ぐの。誰にも気づかれないけれど、なぜかドキドキしてしまう。小さなパンティひとつだけ。素肌に毛布がくすぐったくて、ゾクゾクしちゃって気持ちがいいの。

　そっと目を閉じると想像の中。彼に覗かれている私の部屋。見て欲しいけどはずかしくって、はずかしいから見て欲しくって。毛布の中で丸まって、背中に彼の視線を感じる。

　パンティに指をかけて、彼がこっちを見てるから。あと３つ数えたら、膝のあたりまでおろしてみる？　そんな勇気ない。じゃぁ、１０まで数える？　丸まったまま、おしりだけならみられちゃう？　１０数えて、ゆっくりおしりをまくってみる。ドキドキするのが自分でも聞こえる。胸の先がキュンと痛いほど感じちゃう。覗いているのは誰？　あなたなの？　それとも知らない誰かかしら？　もういちど１０まで数えておしりを隠す。

　足をちょっと開いてみせる。四つん這いになってみたり、仰向けに寝てみたり。開いたあそこを指でさわるの。誰かにさわられているみたいに。ほんとはね、早く脱いでしまいたい。でももったいないからがまんがまん。あったかいあそこを下着の上から見られていたい。足を広げたあいだから、パンティの縁のあいだから、あなたの好奇心がわたしのあそこをくすぐるの。

　部屋の外はしんとしている。パパもママもぐっすり寝ている。このままトイレにいってみようか。誰も起きてこなければいいけど。廊下がきしんで音をたてないように、私の息が音をたてないように。暗闇の中、なにかにつまずいてころばないように。壁に手を添えながら、はだかの私は歩いている。トイレにたどり着いて一安心。最後の一枚をゆっくり脱ぐの。なんでこんなにドキドキするの？　はだかになるとワクワクするの？　こんな私は秘密の私。

　部屋にもどるときはもうまるはだか。足がガクガクふるえちゃう。ドキドキしてガクガクふるえて、あたまが痛いくらいにボーとしている。音をたてないように。秘密のわたしははだかの私。